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2018年02月02日

聖徳太子憲法を読む 地の徳道 釈氏憲法 第十三条

地の徳道 釈氏憲法 第十三条

『大乗には勝たる方便あり。
念佛、密呪は罪を消し大悲の妙經は樂を與うることを教う。
疎かに聞けば罪を加うるに似るも、實を念えば頗る罪を離し、
念願の因縁薫く引き、遂んで悪を改め、
善を行いて義智の道に入らしむ。
人の愚を絶つに焉にあらざれば、善に入くこと難し。
講者、妄りに説かば佛意を破らん。』


《読み方》
だいじょうには すぐれたる ほうべんあり。
念仏、みつじゅは 罪を 消し だいひの みょうきょうは よろこびを あたうることを おしう。
おろそかに 聞けば 罪を くわうるに 似るも、まことを おもえば すこぶる 罪を 離し、
念願の いんねん ふかく 引き、すすんで あくを 改め、
善を おこないて ただしきふるまいの 道に いらしむ。
人の おろかさを 絶つに ここに あらざれば、善に みちびくこと がたし。
とく者、みだりに とかば ぶついを やぶらん。

《訳》
 大乗に勝れた方便がある。念仏、密呪は罪を消し、大悲妙経(妙法蓮華経)は楽を与えるという説を述べている。おろかに聞けば、罪を加えることに似ているが、まことに知れば、大いに罪を離れることができる。念願の因縁をふかく引いて、すすんで悪を改め、善を行うようになり、義智の道に入らせる。人の愚かさを絶つには、これでなければ困難だ。善に導くことも難しい。講ずるものは、みだりに説いて仏意を破るなかれ。

《三波春夫の解説》
 ″大乗の教えには優れた方便がある。念仏、密呪は罪を消し、妙経は喜びを与えると教えている。人の愚かさを断つときは、この大乗を用いなければ善に導くことは難しい″と、大乗の教えを讃えておられますが、″みだりに説けば仏意を破ることにもなる″と注意すべき点も指摘しておいでです。太子の細やかなお心遣いが感じられます。

「太子の細やかなお心遣いが」と読んでフト思いましたが、
聖徳太子は、どんなお声だったんでしょうね。

『その声は その魂の音色である』という三波春夫の揮毫が残っておりまして、
そんなことからちょっと思いました次第…。

ではまた、来週金曜日に更新いたします。