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2016年07月01日

聖徳太子憲法を読む 車の司道 政家憲法 第十二条①

車の司道 政家憲法 第十二条

『主上政を為すは、仁に止めて我れを無となせ。
學ぶに、天の度、地の行、人の法を以てし
之に理て、吾が先皇の蹟を践み、臣を先賢の蹟に導き、
天の天下を安んじ、
天の兆民を樂くす。
天は自ら御し無為に歸らん。
かく虚莫を御すれば王道隆えん。』


《読み方》
みかど まつりごとを なすは、こころを 思いやりにとどめて おのれを無となせ。
学ぶに、天ののり、地ののり、人ののりをもってし、これに のっとりて、わが せきつみかどの あとを 踏み、つかさたちを さきのひじりの あとに 導き、あまつみおやより たまわりたる の おおやしまぐに を 安んじ、あまつみおやより たまわりたる の おおみたからを こころやすくす。
天は自ら ぎょし むいに もどらん。
かく あまつみそらを ぎょすれば すめらぎのみち とわに さかえん。

《訳》
 主上が政治を執られるには、仁に注意されて、私心をなくさねばならない。学ぶところは、天度、地行、人宝の理をもってし、先皇の事跡を踏襲し、臣下を先賢の事跡に導き、天下を安泰にして人民を楽しましめ、天自らを御(使う、統べ治める)して無為に帰せしめ、虚莫を御して王道を隆んにすべきである。

《三波春夫の解説》
 天皇陛下に関して、ここでエピソードを少々……。
私の友人である永六輔さんは、車に乗らず、とにかく歩き、取材をする。
人に逢う、語り合う、考えると健康にもいい。放送人として、実社会を常に知るためにもいいこと全部を実行している人ですが、平成九年七月半ばのこと、永さんが上野の不忍池の近くの交差点を渡ろうとしていた。
すると、お巡りさんが、

「一寸待ってください。渡らないでください!」
「えっ、どうして? 信号は青でしょう」

という永さんの前にまず白バイが二台。続いて黒塗りの大きな車が……、なぜか止まった。窓がツーと開いて、なんとそこには今上陛下のお顔。
あっ、と思う永さんに陛下がお手を振ってほほえまれた。

このあとの永六輔さんの御様子については、次回に。

また、来週金曜日に更新いたします。