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2015年12月11日

聖徳太子憲法を読む 鏡の智道 通蒙憲法 第五条

鏡の智道 通蒙憲法 第五条

『悪を懲し、善を勧むるは之れ古よりの良典なり。
是を以て、人の善は匿すことなく悪を見ては必ず匡せ。
其れ、諂い詐りをなす者は則ち、國家を覆す利器なり
人民を絶る鋒剣とならん。
また佞ねり媚る者は、
上に對う則は、下の過ちを好説し、
下に逢う則は、上の失ちを誹謗す。其れ此くの如き人は
皆君に忠なく民に仁なし。是れ大亂の本ならん。』


《読み方》
 悪をこらし、善(よきこと)を勧むるは これ 古(いにしえ)よりの良典(さだめ)なり。
 これをもって、人の善は匿(かく)すことなく 悪(あしき)を見ては必ず匡(ただ)せ。
 それ、へつらい いつわりをなす者は すなわち、国家を覆(くつがえ)す 利器(極悪人)なり。
 人民(おおみたから)を絶(たちき)る するどき剣をならん。
 また おもねり媚びる者は、上にむかうときは、下の過ちを このみ説きし、下にむかうときは、上のあやまちを誹謗す。
 それ かくの如き人は 皆みかどに 忠(つくすこころ)なく民に仁(おもいやりのこころ)なし。
 これ 大欄(大乱)の本(もと)とならん。


《訳》
 勧善懲悪は、古来の良い教えである。だから、人の善はこれを隠さないで顕彰し、人の悪を見れば必ずこれを匡正せよ。へつらったり偽ったりする者は国家を転覆する利器となり、人民を絶滅させる矛先となり、またへつらい、こびる者は、上役に対しては好んで下役の過ちを説き、下役に対しては上役の過失を糾弾するが、このような人物は、君に対して忠義の心なく、人民に対して思いやりのない者だ。これは大乱の根源である。


《三波春夫の解説》
 “勧善懲悪は古来の大切な教えである。善いことをした人は顕彰し、悪いことをした者は必ず正せよ(罰せよ)。上の者が下の役人に罪をなすりつけて責任逃れをしてはならぬ。下役の者は上役の一部始終をすべて知っているものである。よくよく心せよ”ということです。
 これは、公務員のみならず一般の会社の人間関係にも当てはまることでしょう。

 「こういうタイプのことを、太子も熟知されていらしたんですか!嫌な人種ですよねー」と、話しかけさせて頂きたい!?気分。

 ではまた、来週金曜日に更新いたします。