« 前   TOP  次 »

2011年06月24日

母についての聞き書き 2

「三波春夫でございます」より

 母チャンがすすめてくれた意味は嫁に行ってわかりましたよ。


農家の嫁というのは、ご飯どきにはそれまでの姑に代わって、家族全部の給仕をしなくちゃならない。その間をみてご飯を食べなくちゃならないのだから、まるで呑み込むようなものでした。可愛い小さな茶碗でオチョボ口で、なんてやってたら生きていかれない。
 その時、”ああこれだったのか”と母チャンが教えてくれた大きなお茶碗の意味がわかったんですよ。優しい人だったネ」
 小さなカケラのような話、でも、私には嬉しい話です。
 そして今ひとつは、別な小父さんからでしたが、
「盆踊りの時に音頭をとる、あんたの母チャンの声が櫓の上からよく響いてネ、キレイな声だったよ」

 このお茶碗の話は、以前にこのブログでご紹介したことがありましたが、本に書く前にも父から直接聞いたことがありました。
 この話に似たような、私が父から「嫁にいったら○○だからこうしなさいね」と教えて貰ったことがひとつだけあります。聞いたのは、お風呂に一緒に入っていたときのことですから、私が小学校の低学年のころのことです。『膝のおサラをこうやって手で覆ってごらん。そうそう。で、ちょうど自分の薬指の先のところね、ここは三里っていうツボでね、足が疲れたときに押すと疲れがとれるそうなんだ。美夕紀がお嫁に行ってね、疲れたなぁーって思ったときには、押すといいからね』
 実際、私が嫁に行ったのは、ここからはるか30年以上も経ってからでしたが、忘れずに三里のツボを押しておりマス。
ではまた、来週金曜日に。