
そのお言葉をうかがったとたん、全身からどっと汗が噴き出しました。感激の汗です。
長い歳月を、激動の歴史の頂点にお立ちになられて過ごしてこられた陛下のご苦労は、私どもには拝察し切れぬものであったに違いありません。ただひたすら「なにとぞご健勝に……」とのみ申しあげた一言を、国民の願いとしてお聞きいただけたものと信じております。身にあまる光栄のひとときでした。
やがて陛下は、大勢の招待客にお帽子を振られながらゆっくりとお帰りになられました。
そして、今上天皇であられる当時の皇太子殿下、同じく美智子妃殿下、現在の皇太子様はじめ皇族方からも、それぞれにお言葉をいただきました。
その日、美智子さまと申し上げたいようないまの皇后様からいただいた、親しくお優しいお言葉は、私ども夫婦の心に残るものでした。
「『東京五輪音頭』と『世界の国からこんにちは』は、本当によいおうたでございました」
とおっしゃってから、妻の方にひと足近寄られて、「おめでとうございます」と、女性のみが知る家内の苦労をいたわって下さいました。
お礼を申し上げる家内は、思わず涙をこぼしてしまいました。
ここには書かれていませんでしたが、このときに秋篠宮殿下は三波に「あなたの時代物の歌はいいですね」とおっしゃったそうです。
では、この続きは来週金曜日に。
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