
共産主義の崩壊から手さぐりの市場への移行へと迷走し続ける旧ソ連邦。そのなかのある共和国の議会が、下落し続けるルーブル貨幣の復権のために、一ドル一または二ルーブルに、その国だけでもデノミネーションの措置をとることを決議した、という話題が、新聞の外報欄に小さく載っていました。
なんでも、いまけっこうさかんなシベリア旅行をするときに、日本では邪魔物あつかいにされたりする一円玉が、ハバロフスク近辺ではしっかり役に立つという、文字どおり一円玉のシベリア旅行の話もあるそうです。ルーブルの実勢レートは、一ドル四、五百ルーブルくらいでしょうか。だから、その共和国の議会のことを報じた新聞記事は、市場経済のイロハも知らないからこんな決議をすることになるのだ、一国だけがルーブルの価値を引き上げようとしたところで、何の実効もないのに・・・・・・と、いささか冷やかし気味の調子でした。
しかし、世界の経済の仕組みのことはひとまずおくとして、この話を笑い話として、私たちは素通りしてよいものでしょうか。
シベリアに4年間抑留された経験から、旧ソ連の共産主義を勉強せざるを得ないことになり、帰国後もずっと、ロシアの歩み方を注視していました。多くの抑留経験者と同じく、語り切れない様々な思いや考えと共に、だと思います。
ではまた、来週金曜日に。