
そして、歌舞伎座の舞台を踏めることは、毎日毎日を、どんな小さな劇場ででも、一生けんめいに務めたからだ……と、自分自身にいい聞かせているのです。
千秋楽の翌日、私は父の前に、次の句を出して見せました。
秋近し檜舞台の幕下りて
父はしばらく考えてから、
秋隣り檜舞台の幕下りて
と、手を入れました。
<八島>
俳句に親しんでいた父親からの影響もあって、三波はことあるごとに俳句を詠んで、公演のパンフレットやファンクラブの会報に掲載していました。俳号は「北桃子(ほくとうし)」といいました。
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