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2009年01月20日

新しい花道 9

三波春夫著 「すべてを我が師として」より

 その後、三年たって、
「『一本刀』を演ってもいいよ」


 と、先生から晴れてお許しをいただきましたが、こんどはこちらがおそろしくなって、今日まで演じておりません。それにしてもあの時、私は、芝居の中で歌を入れて私なりに演らせて戴けるようにお願いをして置けば良かったと悔やまれてなりません。コタツの中で、お話しをして下さったあの温顔と共に……。

<八島>
後日、大劇場公演の経験を重ねた後に考え直してみれば、「一本刀土俵入り」を歌手だからこその演出で上演する方法もあると思いついて、書いています。しかし、身びいきかもしれませんが、後年の三波でしたら、純然たる芝居として演じることも可能だったと思います。