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2008年10月20日

日本人の歌を日本の服で 13

三波春夫著 「すべてを我が師として」より

 歌うのか、物を拾う猿のような真似をするのかわからない状態で、二日、三日とすごすうちに、私はすっかり憂うつになってしまいました。そんな騒ぎの中で歌っている私の目には、多くのお年寄りの方々が、ニコニコと聞いてくださる姿がうつります。


 そのお年寄りたちが、この騒々しい空気を、はたしてよろこんでいてくださるだろうかとも、考えないわけにはいきませんでした。しかも、テープを持てば所作は出来ず、他の歌手とあまり変らない歌い方になってしまうのです。私の悩みはだんだん大きくなりました。

<八島>
 ステージから演者は、ふつうに考える以上に、お客様がどんな表情をなさっているか、どのようなノリで観ていらっしゃるかなどなど、はっきりと把握できるのです。