« 前   TOP  次 »

2008年07月17日

苦悩の浪曲家 9

三波春夫著 「すべてを我が師として」より

 考えてみると、二年も前からディレクターの目黒さんに、歌謡曲を歌わせて下さいと頼んでおきながら、浪曲の仕事にかまけて、私自身、声楽の勉強をなんらしていませんでした。私は、すぐにでも、正式の勉強にかからねばと痛感したのです。


 ちょうど折よく、一座にいた片岡さんという人が、
「日本調の先生と心安いから紹介しましょう」
 といってくれました。私はすぐにその先生を訪ねることにしました。