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2008年05月15日

仏前に挙げた式 10

三波春夫著 「すべてを我が師として」より

 私たちは、湯河原につくと、こんこんと湧くいでゆに体を清め、二人けの食膳(しょくぜん)につきました。
私は妻に、
「おたがいに頑張(がんば)ろうよ」
 というと、
「ハイ、あなた、しっかりやりましょう」


 その時の妻の瞳の輝(かがや)きを、私は死ぬまで忘れずに生きようと、心に誓いました。
 山荘(さんそう)の夜は、こうして静かにときをきざんで更けて行きました。