
「おお、やっぱり子供だね。長い道中につかれて眠ってしまったわい。いっそ、このまま黙って帰ったほうがいいかもしれん」
祖父は、足音をしのばせてゆきのそばをはなれ、座員の一人一人をつかまえては、
「この子をよろしくお願いしますよ」
と、頭をさげてまわりました。
その声を聞いたゆきは、どんなにせつなかったでしょう。布団をはねのけて、
「おじいちゃん!いっちゃいやだ!!」
と、祖父にしがみつきたかったに違いありません。
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