« 前   TOP  次 »

2008年03月19日

訪れた春 9

三波春夫著 「すべてを我が師として」より

 後で妻に聞いたことですが、あの見合いの日、彼女は私を観察(かんさつ)して、まあまあ真面目(まじめ)そうだけど、首がひょろ長くて、色が白くて、あまり頼(たよ)りになりそうもないと思ったそうです。だから、後で仲人さんに、


「実は見合いだったのよ」
 と、いわれても、即座に、
「お断わりいたします。私たち姉妹にも、まだまだ仕事の目的がありますから」
 と答えたそうです。

<八島>
 母は当時25歳。芸人としては一人前に稼ぐことが出来て、舞台にやり甲斐を感じている時期でした。知らないうちの“お見合い”のあと、母は、「え?あの人?…なんだか税務署の人みたいだったわ…」と言ったのでした。税務署のお勤めの方々、ご覧でしたらすいません。当時の三波はちょうど王貞治さんの若い頃のような、顔型がホームベース形で痩せていて、丸メガネをかけて真面目そうで白い開襟シャツで…あ、やっぱり税務署系といえます、ね…?!