
監視(かんし)の歩哨(ほしょう)もつかず、私たちは二人だけでおもてへ出ました。何年ぶりかで味わった、人間らしい自由。バスに乗ると、
「おお、ヤポンスキー」
と、料金も取らず歓迎してくれます。
こうして、つぎつぎに収容所めぐりをしているうちに、第一回のハバロフスク地方文化コンクールが、コムソモルスクで開かれることになり、私の浪曲も、演劇『どん底』とともに、地区代表として選ばれて出場することになりました。
<八島>
捕虜が人間らしくバスに乗れた…嬉しかったでしょうね。
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