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2007年12月10日

シベリヤの春 19

三波春夫著 「すべてを我が師として」より

 しかし、その後(のち)には、冗談にも帰国したいなどといえなくなるほど、シベリヤの民主運動は活発に展開されはじめたのです。
 私の新作への意欲も、社会主義という新しい思想を土台にして進みました。


 各地区の政治活動は熱気を帯びて盛りあがり、私は浪曲という武器を持って、各収容所を巡回(じゅんかい)政治活動の先頭に立つようになったのでした。
 作業を免除された私は、地区本部の日本人の政治指導者とともに、リュックサックに紋付袴をつめこみ、収容所を後にしました。

<八島>
 そうせざるを得なかった、そうしなければ帰れなかった、というのが三波の当時の活動への率直な感想でした。