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2007年11月14日

シベリヤの春 2

三波春夫著 「すべてを我が師として」より

 このときばかりは、自分がほんとうの声楽家であったらなあと、思わず浪花節語りのわが身を、卑下(ひげ)せずにはいられませんでした。


 それから四、五日たったある日のこと休憩時間中に、暖かい日だまりでのんびり日向ぼっこを楽しんでいた私は、思わずハッと目を見はりました。
 目の前を、こちらにやって来る若い娘さん、背丈は五尺二寸ほどで、十八・九才ぐらいでしょうか。いうにいえない品のある顔立ちと、長い睫(まづげ)の黒い瞳……。私の心臓はコトコト音を立てていました。

<八島>
 昨日も書きましたが、ロケで訪れた音楽堂のステージで、当時の再現を収録すべく、三波が浪曲とロシア民謡を朗々と唄いました。客席にいた音楽堂の方々が拍手して喜んでくださいました。