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2007年04月18日

渋海川(しぶみがわ)のほとりで その2

三波春夫著 「すべてを我が師として」より

 わりにおマセだった私は、実家が本屋だったせいもあって、七つ、八つのころから本を読むのが好きで、店の棚から手当たり次第に本を引っ張り出して、読みふけっていました。


 たいていは漫画本でしたが、ときには”キング”など大人の雑誌も、ふり仮名をたよりにして読んでいました。もちろん、そこに書かれてある小説や実話の意味も分かろうはずもありませんでしたが、それでも、そういう物を読んだあとでは、いっぱしの大人になったような気がしたものです。


いまから、考えてみると、後年私が読書好きになったのも、ペンを持つことが好きになったのも、そのころの影響かも知れません。


こうして、美しい自然と平和な家庭の中で、のびのびと、わがままいっぱいに育っていた私に、最初の、思いがけない不幸が訪れてきたのです。

<八島>
“本屋の文ちゃん”と呼ばれた三波は、
本屋の息子の特権で週刊の少年誌をいち早く読んで、
(あとで売り物になるように、ページに傷をつけないように読んで・・・)
それをクラスの皆に話して聞かせて喜ばれていたそうです。